あんぱんは、日本人ならだれしも一度は食べたことがあるパンでなじみ深いものですよね。海外にはありません。
今回は、あんぱんの元祖である木村屋総本店の酒種あんぱんの種類や値段、材料などを調べてみました。
酒種あんぱんは、1874年(明治7年)に木村安兵衛とその次男の木村英三郎によって考案されました。当時は、まだイースト菌が日本では希少だったんですね。
なお、値段はこの記事を書いた時点でのものですので、実際の値段は、ネットや実際の店舗で確認してください。
代表的な酒種あんぱん
酒種あんぱん 桜
元祖あんぱんが、この酒種あんぱん 桜 です。今でも木村屋のあんぱんの中で位番人気でしょう。
北海道産の小豆を使用した「こし餡」が酒種の生地に入っており、生地のへこんだ部分には、八重桜の塩漬けがトッピングされています。
1875年(明治8年)4月4日に明治天皇に献上されました。この時、初めて桜の塩漬けが用いられました。宮内庁御用達になって、あんぱんの知名度は向上しました。4月4日があんぱんの日になっているのはこれに由来します。
お値段は、1個201円(税込)です。このお値段は、代表的な酒種あんぱんにおいては共通です。
原材料は、小豆こしあん(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、酒種、桜花塩漬け、バター、ぶどう糖、食塩、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)となっています。
こしあんが、一番多い(重い)材料ですので、あんぱんの名にふさわしいと言えます。桜花塩漬を除いた材料は、酒種パンを作るためのものですね。シンプルな材料で、あのおいしさができています。
酒種あんぱん 桜 は、以下のような栄養成分になっています。
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
138kcal | 3.3g | 0.7g | 29.7g | 0.3g |
炭水化物が多いのは、まあ仕方ありませんよね。ですが思ったよりたんぱく質が多いですね。
消費期限(賞味期限ではありません)は、製造日より常温で5日間となっています。こちらも、代表的な酒種あんぱんにおいては共通です。
従って、すぐに食べないという場合は、冷凍保存するべきでしょう。
酒種あんぱん 小倉
管理人は小倉あんぱんが定番あんぱんの中で一番好きです。北海道産の小豆を使用した「つぶ餡」がとってもおいしいです。
これも、明治7年の当初から販売されています。
原材料は、
小豆つぶあん(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、酒種、バター、ぶどう糖、食塩、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)
こちらは、小豆つぶあんと酒種パンの材料しか使用されていないので、最もシンプルなあんぱんかもしれません。トッピングも特に載っていないのが逆に特徴です。
酒種あんぱん 小倉の栄養成分は
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
141kcal | 3.7g | 0.9g | 29.6g | 0.1g |
となっており、桜と比較して炭水化物はほぼ同等なのに、たんぱく質と脂質は多いという結果になっています。食塩相当量は、塩漬けが入っていないので少ないですね。
微妙ではありますが、小倉の方が健康的かもしれません。
酒種あんぱん けし
酒種あんぱん けしは、桜と同じく小豆のこしあんを使った酒種あんぱんです。このこしあんぱんには、けしの実が使われているのが特徴です。
これも、明治7年の当初から販売されています。
それと桜のようなくぼみは無く、パンの形はドーム型をしておりその上にけしの実がトッピングされています。
原材料は、
小豆こしあん(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、酒種、けしの実、バター、ぶどう糖、食塩、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)
なので、桜との違いは、桜花塩漬けかけしの実かという違いになります。
酒種あんぱん けしの栄養成分は、
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
144kcal | 3.5g | 1.1g | 29.9g | 0.1g |
カロリーと炭水化物が桜や小倉に比べて微妙に多いのが特徴です。管理人は、あまり選ばないですね。
酒種あんぱん うぐいす
酒種あんぱん うぐいすは、今までのあんぱんのように小豆のあんではなく、青えんどう豆の「つぶ餡」が使用されています。
このパンの発売は、昭和5年です。
仙台のずんだのような感じかと思いきや、もっとねっとりしていてずんだのような粒感はありません。
うぐいすあん(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、酒種、バター、ぶどう糖、食塩、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)
原材料は、うぐいすあん(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、酒種、バター、ぶどう糖、食塩、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)
となっており、小倉の小豆つぶあんがうぐいすあんになっているだけです。
酒種あんぱん うぐいすの栄養成分は、
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
131kcal | 3.6g | 0.9g | 27.1g | 0.1g |
となっており、カロリーと炭水化物が小豆系のあんぱんより少なくなっています。そういう意味では、最も栄養バランスは良いのかな。
酒種あんぱん 白
代表的な酒種あんぱんの最後は、酒種あんぱん 白です。酒種あんぱん 白は、白いんげんの粒あんとトッピングに白ごまが載っているのが特徴です。
こちらのパンも酒種あんぱん うぐいすと同じ昭和5年の発売です。
酒種あんぱん 白は、なんとなくあんが、今川焼の白あんに似ていますね。あれほど甘くはないと思いますが。
原材料は、白つぶあん(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、酒種、白ごま、バター、ぶどう糖、食塩、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆を含む)
となっており、小倉の小豆つぶあんが白つぶあんになっているのと、白ごまが特徴的です。白ごまがトッピングされていることによって、どうしてもたん白になりがちな白あんにアクセントが与えられています。
酒種あんぱん 白の栄養成分は、
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
137kcal | 3.6g | 1.3g | 27.6g | 0.1g |
となっており、脂質が多いのが特徴的です。ごまのせいかな。
以上の桜、小倉、けし、うぐいす、白の5種類の酒種あんぱんを1個づつ入れて売っているものが、酒種あんぱん5色と言われるものになります。
これはいろんな味が楽しめてうれしい一品です。
酒種あんぱん チーズクリームと季節のあんぱん
木村屋の酒種あんぱんでもう1種類常時販売しているものがあります。それが、酒種あんぱん チーズクリームです。
この酒種あんぱんは、今までのものと違って、豆のあんを使用していません。あんぱんと言えるのかということはさておき、酒種あんぱんの生地の中にあんとしてのクリームチーズを詰めたものになります。
あんとしてチーズクリームを入れているんだからきっとあんぱんなんだ!もうそれで管理人納得しました。
それと値段なんですが、管理人通常買わないのでわかりませんが、1個当たり220円程度で代表的な酒種あんぱんよりは高くなっています。
原材料は、
チーズクリーム(チーズ、麦芽糖、植物油脂、砂糖、卵、脱脂粉乳、クリーム、乳たんぱく、乾燥卵白)(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、酒種、バター、ぶどう糖、食塩/グリシン、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、pH調整剤、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)
となっており、チーズはニュージーランド産のクリームチーズだそうですが、チーズクリームにするためにいろんなものを混ぜています。更には添加物としてグリシンと増粘剤、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、pH調整剤といろんなものが混ぜられています。
今までの代表的な酒種あんぱんの成分の単純さとは全く異なるものになっています。加工品いっぱいなので管理人は気にしないですけど、気にする人も多少いるかな。
酒種あんぱん チーズクリームの栄養成分は
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
153kcal | 4.2g | 6.9g | 18.6g | 0.2g |
となっており、脂質が多く、炭水化物が少なくなっています。たんぱく質は思ったより多くはないですね。
酒種あんぱん チーズクリームの消費期限(賞味期限ではありません)は、製造日より常温で3日間となっており、今までの代表的な酒種あんぱんに比べて短いのも注意点ですね。
当たり前ですけど、チーズ好きの方には良いと思います。
季節のあんぱん
木村屋、特にオンラインショップや直営店では、季節の酒種あんぱんというものを毎月発売しています。数か月の間発売されるので、1種類しかないというものではありません。
例えば、今売っているのは、酒種あんぱん アーモンドミルク、酒種あんぱん 屋久島たんかん、酒種あんぱん あんず、酒種あんぱん あまおうの4種類です。
今回は、サンプルとして酒種あんぱん あまおうについて紹介しましょう。というのも、このブログでは過去にいくつも季節のあんぱんを紹介しています(下の方にあるリンクから飛んでください)。
この酒種あんぱん あまおうは、福岡県産あまおう苺のピューレと細かなゼリー入りが入っているそうですが、食べた感じは、あまおうだ!という感じはせず、いちごのあんぱんになっていると思います。
またお値段は、原材料が高級なのでしょう、直営店で買っても269円(税込)します。
原材料は、
いちごあん(白生あん、砂糖、いちごピューレ、いちごソース、寒天)(国内製造)、小麦粉、砂糖、卵、いちごジャム、酒種、バター、ぶどう糖、食塩/酸味料、紅麹色素、糊料(増粘多糖類)、香料、乳酸Ca、pH調整剤、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・りんごを含む)
となっており、酒種あんぱん チーズクリームよりも更に多くの添加剤が含まれています。それといちごのジャムパンと異なり、いちごあんには白生あんが使われています。つまり、豆から作られたあんが混ぜられています。
ここは、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、木村屋さんの季節のあんぱんの多くに白生あんは使用されています。あまり主張しない味だからなのでしょう。
酒種あんぱん あまおうの栄養成分は、
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
133kcal | 3.2g | 0.9g | 28.1g | 0.1g |
となっており、他の代表的な酒種あんぱんとそれほど変わりません。
酒種あんぱん あまおうは、管理人はいちごはやっぱりジャムパンがいいなと思ってしまいました。
季節のあんぱんは、一般的に酒種あんぱん あまおうほどではないにしても、代表的な酒種あんぱんより高いのが普通です。
しかしながら、季節のあんぱんには非常においしいものもあります(木村屋総本店 季節のあんぱん、おすすめ3つ決めてみた:参照)。個人的には、季節のあんぱんは当たりはずれがある感じです。
今まで食してみた季節のあんぱんはこちら。
- 木村屋総本店の瀬戸内れもんあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のマスカットあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店の津軽ふじりんごあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のロゼ酒粕あんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のマロンあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のいちじくくるみあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店の安納芋あんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のピスタチオあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のやごろう金時芋あんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のあまおう苺あんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店のヘーゼルナッツチョコあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店の朱里かぼちゃあんぱん、食べてみた
- 木村屋総本店の屋久島たんかんあんぱん、食べてみた
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