スーパーなどにさくらんぼがたくさん並ぶ季節になりました。
え?もう1か月以上前から売ってる?
確かに、その通りですね。
ですが、さくらんぼの人気品種、佐藤錦と紅秀峰のハイシーズンは今から4週間と言っても過言ではありません。
その理由とこれからでも間に合うネット通販での値段の見方も解説します。
なぜ、さくらんぼのシーズンがこれから4週なのか?
では、なぜこれから4週間がさくらんぼのハイシーズンなのでしょうか?
それがわかるのは、果物ナビのさくらんぼのページを見ると分かります。
国内産のさくらんぼの出荷は6月下旬が最も多く全体の約25%、その次が6月中旬で約20%、第3位が7月上旬で約16%となっています。
そして、栽培されている品種の作付け面積は、佐藤錦が66%で全体の2/3を占め、次に多い品種が紅秀峰の13%です。この2品種だけで全体の8割を占めるという驚異の占有率になっています。
もう一つの要因は、栽培されている都道府県です。
さくらんぼと言えば山形県と思い浮かぶように、全国の収穫量の約8割を山形県1県で生産されているのです。
2位の山梨県が5%強ですから、比べ物になりません。さくらんぼ狩りの農園があることから山梨は多いのではないかと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは間違いです。
ということで、山形県におけるシーズンさえ追えばすなわちさくらんぼのシーズンということになるのです。
山形県における露地物の佐藤錦のシーズンは約2~2.5週間で、6月10日ころから7月の初旬までになります。
また、紅秀峰のシーズンはさらい短く7月頭から1~1.5週間程度です。
これ以外の時期に出荷されている佐藤錦や紅秀峰は、露地物ではなく温室、ビニールハウスなどである種のコントロールがされている製品になります。
例えば、母の日のプレゼントになどとネット通販に出ているものは、露地物ではありえません。
また、さくらんぼは非常にデリケートな果物で、特に露地物は天候に大きく影響され、天候不順の場合実が割れるなどの被害が出ることがあります。
ということで、さくらんぼ、特に人気の高い佐藤錦と紅秀峰のシーズンは、今から3週間ということになります。
さくらんぼ、ネット通販での値段の見方
ネット通販で、さくらんぼの通販を見るとリーズナブルなものから非常にお高いものまで色々とあってどれを選んでいいかわからないという方も多いと思います。
何を基準にどのようなものを選べばよいのかについての、おおよその目安を書いてみたいと思います。
大きさ
ほぼ、さくらんぼを独占的に生産していると言ってもよい山形県では、山形県青物等標準出荷規格の中にさくらんぼの品質が規定されています。
その一つに大きさの基準があります。それは、果実の大きさ(横径)で決まっています。
- M:19mm以上
- L:22mm以上
- LL:25mm以上
- 3L:28mm以上
- 4L:31mm以上
- 5L:34mm以上
となっており、3mm刻みでランクが変わっていきます。
品種としては、佐藤錦よりも紅秀峰の方が大型なので、佐藤錦は3L以上を見つけるのは困難ですが、紅秀峰ではそれなりに存在します。
当然なのですが、大きいものの方が希少価値が高く、同じ重さを詰めたものであっても高くなります。
大きさはL |
大きさは2L 500g |
当然品種による違いもあって、紅秀峰は佐藤錦より粒が大きく色も濃いため相対的に高くなっています。味は、どちらがいいかという問題ではなく好みだと思います。
大きさは2L |
等級
もう一つの品質表示が等級です。
さくらんぼの等級は、秀、優、良の三つに分かれています。
これらを決める基準としては、以下の項目が挙げられています。
- 異品種果:これはどの等級であても、混入していてはいけません
- 腐敗変質果:これは度の等級であってもあってはいけません
- 形状
- 色沢:これは品種によって、特定の割合で着色していなければなりません
- 熟度
- 玉ぞろい
- うるみ
- 病虫害
- 傷害
- その他の欠点
色沢の着色割合の基準は以下のようになっています。
品種 | 等級 | ||
秀 | 優 | 良 | |
佐藤錦 | 70%以上 | 60%以上 | 50%以上 |
紅秀峰 | 80%以上 | 65%以上 | 50%以上 |
こちらは、当然ですが等級が高いほど味もよくなりお値段も高くなります。
ここで1点注意事項です。
等級は、秀、優、良なのですが、等級表示の際は、特秀、秀 〇秀(実際には丸の中に秀の字が入っている)を使用できると書かれています。
つまり、ネット通販では特秀、秀 〇秀の区別になっているということに注意しましょう。
出荷規格での秀は通販では特秀と表現されているはずです。同様に、優は秀(ややこしい)、良は〇秀となっています。
もちろん、これ以外に生産者として特別な選別をしているということがあるかもしれませんが、それは、通販のページの生産者さんの情報を見るしかありません。
特秀品は手詰めが多く高価 |
見た目、包装など
もう一つ、さくらんぼの値段を左右するのが、容器へのさくらんぼの詰め方です。
さくらんぼの詰め方は大きく分けて3種類ほどあると思います。
一番簡単なのが、バラ詰めと言って、プラスチックの容器、もしくは段ボール容器に直接ランダムにさくらんぼを詰めるものです。

これに比べると恐ろしく手間がかかるのが、手詰めと言われている容器にきれいに並べて詰められているものです。

さらに、さくらんぼ一粒一粒を区切りのある容器に並べたギフト用があります。

当然ながら手間暇がかかっている方が高くなります。
品質や見た目はシーンによって使いわけましょう
以上のように、さくらんぼといってもピンキリです。
どの商品を買うかは、何に使うのかシーンによって使い分けるのが良いと思います。
自分で食べる、もしくは気のおけないひとへのプレゼントなどであれば、コスト的にリーズナブルなバラ詰めの1kgで秀品でLサイズのものを買っておけばいいのではと思います。
もっと妥協する場合は、M,L混合品くらいですかね。個人的にはMサイズだけのものはあまりいお勧めしません。というのも、さくらんぼは大きいものほどおいしくなる傾向があるからです。
家庭用ならバラ詰め、サイズもバラでもいいかも |
お中元やお世話になった人への贈り物としては、やはり特秀品の手詰めのような形が良いでしょう。バラ詰めだと何となくぞんざいな感じを受ける人がいるかもしれません。大きさ的には、佐藤錦でL以上、紅秀峰で2L以上であれば問題ないと思います。
特秀品は手詰めが多く高価 |
紅秀峰 2L |
父の日など特別な記念日用には、ギフト用化粧箱入りもよいでしょう。
粒の数が少ないので金額的には比較的安く済みますし、特別感は出ます。ただ、こういう記念日に合わせて作られる商品は、出荷時期をコントロールしている商品ですので相対的な値段(重量当たりの値段)は割高になります。
父の日などにピッタリ |
まとめ
さくらんぼの人気品種、佐藤錦と紅秀峰のシーズンはこれから4週間です。
大きさ、等級、詰め方など様々異なるものがありますので、シーンによって使い分けましょう。
露地物のさくらんぼが食べられる期間は短いです。タイミングを逃してはなりません。
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